東京湾サワラキャスティングでは、ブレードジグを沈めて巻く釣りが主流。
でも、同じPEライン・同じ水深でも、ブレード形状によって沈み方は大きく変わる。
ここでは条件を固定し、形状別のTime to Bottom(着底までの時間)と Bottom Stay(30秒フォール中の底レンジ滞在)をシミュレーションしてみた。
⏱️ 前提条件
- 水深:20 m
- ジグ:50 g
- ライン:PE1.2号
- ブレード:No Blade/Willow/Colorado
- 計測窓:フォール30秒(※着底後は底でカウント継続)
数値はモデル計算による概算。実釣では風・潮流・姿勢・結束などで前後します。
📊 形状別の比較(数値まとめ)
| ブレード形状 | Time to Bottom | 遅延(No Blade比) | Bottom Stay(30秒中) |
|---|---|---|---|
| No Blade | 17.4 s | 基準 | 12.6 s |
| Willow | 21.0 s | +3.6 s | 9.0 s |
| Colorado | 24.0 s | +6.6 s | 6.0 s |
※Bottom Stay=30秒のうち、着底後に底レンジに居られる時間の目安
図はこちら

結果:抵抗が大きいほど着底が遅くなり、同じ30秒でも底レンジに居られる時間が短くなる。
Willow < Colorado の順に抵抗が増えるため、Time to Bottomは延び、Bottom Stayは減少。
🧠 物理的な見立て(超要約)
- Colorado:幅広で面積が大きく、迎角もつきやすい → 抗力・揚力が強い → 最も沈みにくい
- Willow:細長く面積が小さい → 抗力は中程度 → Coloradoより沈む
- No Blade:ブレード抵抗なし → 最も早く沈む
✅ 実際どうする?
- 「まず底を早く取りたい」:No Blade(または小さめWillow)
- 「見せる時間を増やしたい」:Coloradoは強アピールだが、底レンジ滞在は短くなる
- 「潮早め+深め」:抵抗の少ない選択(No Blade or Willow)が無難
🏁 まとめ
同じPE1.2号・同じ水深でも、ブレード形状だけで沈み方は大きく変わる。
着底の速さ(Time to Bottom)と、底に居られる時間(Bottom Stay)はトレードオフ。
その日の「見せたい/沈めたい」のバランスで、形状を選ぶのが近道。
🔜 次回予告
- なぜColoradoは沈みにくい?――抗力と揚力を数値で分解
- 回転数・面積・迎角がTime to Bottomへ与える影響をシミュレーション

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