〜2025年9月の釣果記録から魚影を読む〜
はじめに
2025年9月。
東京湾サワラシーズンの開幕。
湾奥から湾口にかけて、多くの船宿が連日サワラ便を出船。
水温も安定し、釣果が上がり始める時期である。
感覚ではなく、データで魚影の動きを読み解く。
今回は、釣果を定量的に公開している
吉久(千葉 浦安)、吉野屋(東京 深川)
この2つの船宿の釣果を集計し、東京湾全体に魚がどれだけ入っていたかを確認する。
※本データは「湾内の魚影傾向」を見るためのものであり、船宿の技術やお客様の腕前を比較する意図はない。
集計条件
- 対象期間:2025年9月3日〜9月29日
- 対象船宿:吉久(千葉 浦安)、吉野屋(東京 深川)
- 記録内容:1隻あたりの釣果(匹)、最大サイズ(cm)
- 複数隻出船時は平均化
- サゴシは除外
両船ともほぼ毎日出船。「匹数」「最大サイズ」を公表。他の“重量ベース”の船宿は除外。“混在集計”と比較基準が明確である事を理由にこの2つの船宿のデータを参考とした。
集計結果(全体傾向)
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 期間中平均釣果(1隻あたり) | 約12匹前後 |
| 最大釣果 | 57匹(9/3) |
| 平均最大サイズ | 約88cm |
| 最大サイズ | 118cm(9/3) |
期間を通じて最大サイズは 80〜95cm前後で安定。初旬には
118cm の大型も登場。
本記事では 魚影の濃淡(匹数) を主指標とするため、グラフは匹数に絞って掲載。
魚影の読み解き
前半(9/3〜9/10)
初旬は魚影濃厚。特に9月3日に最大釣果57匹・最大サイズ118cmを記録。
この時期は大型主体で群れが濃い状態。
中盤(9/11〜9/20)
釣果は落ち着くが、80〜90cm級が安定。
湾内に魚が定着していたと考えられる。
安定期と呼べる期間である。
後半(9/21〜9/29)
9/27に釣果が再び急上昇。
再接岸または群れの回遊が見られた可能性。
しかし翌28日、職業船の入網情報あり。以降は釣果が減少し、一時的な抜けが発生したと推測。
考察
- 魚は確実に湾内に存在していた。
- 9月中旬までは安定、下旬にかけて変動。
- 職業船の入網による群れの移動・散開の影響は大きい。
- データ上も「爆釣日の翌日は落ちる」傾向が顕著。
「今日、湾にサワラはいるのか?」
9月のデータは“いる”と答えられる。(個人的に釣れないので、こんな表現をしている訳だが。。)
ただし、群れの濃淡は日替わり。
職業船の出船を予想しつつ、釣果推移の変化を追って、魚の入り・抜けを読むことが釣果アップの鍵になると考える。
来年へのメモ
- 9月上旬:魚影濃い、サイズも大型
- 9月中旬:安定期
- 9月下旬:群れの抜けに注意、職業船の影響あり
- 「爆釣日翌日は注意」傾向あり
まとめ
2025年9月、東京湾のサワラは確かに“いる”。
しかし常に「湾内に濃くいる」わけではなく、
群れの入り方・職業船の動き次第で釣果は大きく変わる。
日々のデータを積み重ね、
“感覚ではなく、数字で海を読む”ことが、
これからの釣り方のヒントになると考える。
日別釣果の推移(グラフ)
※吉久(川崎)・吉野屋(深川)の1隻あたり釣果推移


コメント